2011/12/13

思案

今日はちょっと趣向を変えて、いろいろ書いてみました。



そのきっかけになったのが、以下の2つのブログ。

まずはこちらのブログ。
510373さんの展開する音楽/シーン/パーティーへの考え方に納得しつつ、国内シーン/バンドなんかの網羅具合には目を見張るものがあります。
http://blog.livedoor.jp/kayano_soto/archives/67147809.html

そしてもうひとつはこちら。
Canopies and DrapesのChickさんの、発信する側/パーティーに参加する側、両視点からの考え方やパーティーの捉え方にも、共感するところは多々あります。
http://daisy-lemon.blogspot.com/2011/12/blog-post_12.html?spref=tw



ということでまんまと感化されて、似たようなことを書いてみようかと思います。



基本的に自分がここで書いていることって、会社勤めをしながら「趣味」の範囲で(という規模でしか説明できないのは悲しいんですが)DJをしている人間の「これ良かった」くらいのブログですが、やっぱりそこには「自分が好きなものを共有したい」気持ちが少なからずあります。

そんな中で自分たちが好きだったのが、やっぱりindieって呼ばれるシーンなんですよね。
必然的に同じようなものを好きな人たちとコミットすると、そうなります。

その中でここ最近とくに顕著なのが、他ジャンルの「面白いもの」を吸収/消化(昇華)して自分たちなりの表現方法をするアーティストの多さだと思います。
(そのあたりについては上記2ブログや、OSGのピックしてくるアーティストの音源を聴くと分かりやすいかと…)



でも、よく考えると「indie」ってものがそもそも音楽の一様式を表す単語であるけれど、特定の「音の鳴り方」を指すものじゃないんですよね(少なくとも自分はそう思っています)。

例えばindieの走りとして外せない「ネオアコ」とか「アノラック」とかと表される80年代イギリスの音楽だって、もともとそういう音楽があったわけではないんですよね。
Postcardレーベルは所謂「パンクへのカウンターカルチャー」という「ポストパンク」ですし、そこからレコード出してたOrange Juiceはソウルをやろうとしていたらしいですし、Pale Fountainsの下地はバート・バカラックというのも有名な話ですし。

すぐ後に出てくるC86周辺のアーティストやレーベルは、サウンドやアートワークなどを散見すると(好意的な意味で)パンクの模倣としか思えないところがあり、90年代に入るころにはダンスミュージックとの融合がごく自然にあったわけですし…。



と、ここまでは机上の知識なわけですが、海外でごく自然にそれが起こったのは、その他の様々なジャンルがすぐ近くで隆盛して、それを面白いと思って取り入れるのには物理的な距離近いからだと思います。

となるとこの21世紀も10年以上経った現代は、物理的/時間的なラグがかなり少なくなってきたので、日本の中ですら海外と直接リンクして、時には凌駕するような楽曲を作る人たちが出るのは自然な話だと思います。



そういったコミュニティの中にいると、逆に閉鎖的な印象になるのは、ある意味「そのごく小規模なコミュニティの中で盛り上がっている音が、今この瞬間に最高潮だから」という好意的な解釈もできると思います。

そういうの、すごくいいと思います。
実際その「瞬間的な最高潮」を幾度となく目の当たりにして、輪の中に入れずに寂しいという気持ちよりも、ただただ楽しそうで羨ましいと思うことが多いですもの(実際に音だけでなく、コミュニティ自体を羨むことがものすごく多いので)。



さて、そんな中で有難くも、こういうブログを細々展開できて、時折そういったコミュニティにも時折参列させていただけている果報者と自負している僕ですが、そこで何がしたいのかを自問すると、実はすごくシンプルで。

盛り上がってる音に乗っかっていくのも悔しいし実際に面白くないし(そこを狙うと必然的に共有前提で、閉鎖的なコミュニティがあっという間に出来上がります)、何が面白いかということを考えれば、単純に「自分がおもしろいと思うものをピックしていく」だけなのです。

加えていい年齢になると、けっこう厚顔無恥もまかり通るので「知らないものは知らない/知ってるものでも直感でいけばいいや」となって、結果indieのパーティと謳いながら全くindieを紹介しない(できない)自分が出来上がりました。

ですが、それでも許容してもらえている(と、少なくともそう思っている)のは、逆にいうと「indie」という単語が、冒頭で書いたように、"特定の「音の鳴り方」を指すものじゃない"からかと思います。

もう後は個々の/パーティーの/コミュニティの在り方次第なんですよね。
ストイックに新しい面白いものやニッチなものをinput/outputするスタンスか、みんなで楽しく騒ぐ/遊ぶスタンスか。
どちらもすごくいいと思います。



という感じで思いのたけをだらだら書き連ねてみました。
内省的なことを書き連ねた今日の更新で、自分の思うことを箇条書きにすると

パーティー好き/友達大好き/でもアンセム嫌い/indieのスタンスは好き/でも音楽のいちジャンルとして扱うの嫌い/ロックそんなに好きじゃない/好きなものや興味のあるもの共有したい/でも協調したくない/

あとで追記増えそうですが、そんな感じです。

最後に先日「どんなジャンルかけてDJするの?」って聞かれて戸惑ったんですが、これからは「自分の好きなレコードでDJします。ジャンルとかわかりませんてへぺろ」って言ってこうと思います。




ここまで読んでいただいた皆様、ありがとうございます。
今日のこれを書き連ねる経緯として、冒頭のふたつのブログを書いた510さんchickさんリスペクトで。


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